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美文字の書き方上級編~更に美文字に磨きがかかる3つの要素

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美文字の書き方上級編~更に美文字に磨きがかかる3つの要素

インターネット上の美文字の記事、書店に並ぶ多くの美文字本、美文字を学べる媒体は少なくないのですが、意外に見かけないのがハイレベルな美文字の書き方です。

今回は、すでにきれいな字が書けている人を対象に、美文字の書き方上級編として『更に美文字に磨きがかかる3つの要素』をご紹介していきます。

まだ自分が書く字に自信がなく、今回の内容を難しく感じる人は、過去に書いた以下の記事をご覧ください。

今日から美文字!文字が劇的にきれいになる3つの法則

今回の内容は漢字の美文字の書き方です。ひらがなやカタカナは後日ご紹介します。また、今回の内容は全て楷書の書き方です。崩した文字ではないので、行書の書き方を知りたい人は過去に書いた以下の記事をご覧ください。

いきなり大人の美文字!行書の書き方~誰でも書ける簡単な3つの原則

そもそも美文字とは?

そもそも美文字とはどんな文字を言うのでしょうか?

僕の考える美文字の定義は『読みやすく好感の持てる文字』です。バランスが取れて誰にでも読みやすいスッキリとした文字が美文字だと考えています。

当然、お仕事でも冠婚葬祭でも好感は持たれた方が良いので、バランスが良くても丸文字とは方向性が異なります。お葬式の不祝儀袋を丸文字で書く訳にはいきませんからね。使い分けが重要なのです。

また、達筆すぎてほかの人が読めない文字もあります。書道作品としては良いのですが、一般的な書き方ではないので、美文字とは別と考えています。

僕も芸術色の強い書道作品を書きますが、あくまで芸術書道であって、一般的な美文字とは分けて書いています。書道であっても使い分けが重要なのです。

美文字のもとは?

日本で使われるバランスの取れた漢字の楷書は、現在の中国が唐王朝(618年~907年)だった時に確立された字形の流れです。

唐の四大家と言われる欧陽詢、虞世南、褚遂良、顔真卿の楷書が我々の理想的な楷書であり、一般的に言われる美文字のもとになっています。

今回ご紹介する『美文字の書き方上級編~更に美文字に磨きがかかる3つの要素』も唐の四大家の書き方が根底にあります。

それでは、実際に3つの要素を解説していきます。

①主画を定める

『主画を定める』とは、1文字の中に主役となる画を決めることです。そして、主役の画は強調してあげます。主役は1人で十分。主画はあくまで1画で、2画作らないようにします。

主画の例

主画を定める例『成・道・姿』美文字の書き方上級編

答えは1つじゃない!

主画を定めることに正解はありません。人によって定める主画が異なることがあります。自分なりの主画を見つけて、ワンランク上の美文字を目指してください。

②払いの重複は避ける

『払いの重複は避ける』とは、特に右払いで言えることです。1つの文字の中で2つ以上の右払いがある場合は、どちらかの払いをトメに変えてしまいます。

払いの重複を避ける例

払いの重複を避ける例『食・炎・返』美文字の書き方上級編

小学書写について

小学校の教科書は基本的に『払いの重複は避ける』を当てはめていません。しかし、例えば【奏】【送】は『払いの重複は避ける』書き方で載っています。

実は小学書写は統一性が見られません。どちらの形も正解なので、その事実だけでも教科書に載せてもらいたいですね。

③字形は変化する

『字形は変化する』は『②払いの重複は避ける』でも言えますが、状況に応じて字形を変えることです。分かり易い例としては【月】と【木】があります。

月の変化の例

【月】をパーツとして使う場合は『左払い』をトメます。※【勝】のように【月】を偏として使う場合は左払いのまま(勝の部首は力)

【月】の変化の例『青・育・能』美文字の書き方上級編

木の変化の例

【木】をパーツとして使う場合は、左右の払いを点にしてしまいます。つまりカタカナの【ホ】の形ですね。字形のバランスが取りやすくなるだけでなく、スペースが狭いので【木】よりも書きやすくなります。

【木】の変化の例『保・葉・新』美文字の書き方上級編

まとめ

今回は『美文字の書き方上級編』として『更に美文字に磨きがかかる3つの要素』をご紹介してきました。

①主画を定める
②払いの重複は避ける
③字形は変化する

まず大前提として、今回の3つの要素を当てはめて書いても、当てはめずに書いても文字としては正解です。楷書も字形に多様性が有るということです。上級者は状況によって字形を使い分けます。

また、好みの問題もあるので、自分でカッコよく感じることができなければ、無理に実践する事もありません。

ここまでくると美文字よりも書道に近くなります。あくまで『上級編』なので、興味を持ったらチャレンジしてみてください。

もし、チャレンジしてみて「楽しいな!」と感じることができたら、書道にも挑戦してみましょう。書道って堅苦しいものではなく、楽しいものなのです。

もしかして、沼にハマるかもしれませんよ。