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知っておきたい傾聴技法Part1 – とある管理職が伝えたい必勝コミュニケーション術~スキル編3

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とある管理職が伝えたい必勝コミュニケーション術~スキル編3

こんにちは! とある管理職です。

僕の「とある管理職が体験した超実践ビジネススキル」シリーズでは、とあるグローバル企業での国内外マネジメント経験と知識をもとにビジネスに携わる方が実践できるマネジメントスキルについて語ってゆきたいと思います。

今回のシリーズでは、フリーランサーにも役に立つ「知っておきたい傾聴技法Part1~とある管理職が伝えたい必勝コミュニケーション術~スキル編3」と題してお届けいたします。

前回の記事は「傾聴の基本姿勢と善意の関心の重要性~とある管理職が伝えたい必勝コミュニケーション術~スキル編2」をご覧ください。

「聴く技術=傾聴技法」はコミュニケーションの潤滑剤

コミュニケーションを図るとき、あなたには目的があるはずです。その目的を果たすためには、相手に気持ちよく話してもらうことが重要です。

相手の話を聴くことで相手の言い分、相手の考え方を理解し、解釈することでコミュニケーションの作戦を立てながら相手とやり取りができるからです。相手が話をしてくれなければあなたの目的は達成できません。

「あなたの話をしっかり聴きます」
「あなたが言いたいことを正面から受け止め、理解、共感できるよう努めます」
「だから、私を信頼して話したいことを率直に話をしてください」

そんな姿勢で相手に対することが大切です。傾聴技法は、コミュニケーションをスムーズにする潤滑剤のような存在です。

それでは、どんな技法があるのか順に紹介してゆきます。

相手を理解する質問方法について

相手とコミュニケーションを図る時に重要なのは効果的に「肯定的ストローク」を相手に送り続けることです。質問することは、相手に善意の関心を示す良い機会となります。

そのため、パーソナリティの要素のうち「保護的な親(NP:Nurturing Parent)の受容的に姿勢で相手に接してください。

※パーソナリティについては、「パーソナリティの分析」の記事をご覧ください。

コミュニケーションにおける質問の目的とは?

・相手への理解を深める(=肯定的ストローク)
・情報を効果的に収集する
・話題を広げる
・事実の明確化を図る
・相手の自己探求を促す

質問を効果的に使うことで、相手に話をしてもらう機会を増やすこともできますし、相手や相手の考えを理解したり、コミュニケーションの交通整理をすることもできます。

さらに、質問に答えながら相手が話をしているうちに、自分の発言を冷静に受け止めるようになることもあります。効果的な質問には「開かれた質問」「閉ざされた質問」を使い分けます。

開かれた質問

相手の発言を聴くための質問です。「はい。いいえ。そうです。」など短い言葉で簡単に答えられないような質問です。

質問自体があいまいなので相手は自分の関心に基づき答えることになるので、最大限の情報を提供してくれることになります。

具体的にはどんな質問かというと次のようなものです。

「どうですか?」
「どのように?」
「どうして?」
「できれば~してもらえませんか?」

(質問の例)
「できれば具体的な例を話してもらえませんか?」
「この人の意見はどうですか?」
「それはどのようにして考えたのですか?」
「あなたが先にいらしていたのはどうしてですか?」

ただし、相手よっては質問にうんざりしていることがあったり、考える時間を与えないように矢継ぎ早な質問をするなどで押しつけがましいと受け取られるようなこともありますので相手の反応をよく観察することが大事です。

また、相手が話しているときにはなるべく遮らないようにしてあげてください。相手が話に詰まったりしたらあとで学ぶ傾聴技法を使ってフォローすることもできます。

閉ざされた質問

ある目的を持って相手の話を閉ざす質問で、短い言葉や文章で答えられる質問です。

相手の意見をじっくり聴くような場面ではなく、正確な情報を引き出すことを狙いとしている質問です。

(質問の例)
「あなたは~ですか?」
「それを~したのはあなたですか?」
「あなたが提出したレポートはXXXXXですか?」
「これはいつまでに完成しますか?」
「その部品の発注先はどこですか?」

「閉ざされた質問」は、あまり続けておこなうと、相手がだんだん義務感のように感じたり、飽きてしまうので注意が必要です。

会話のスタート時は、相手に話す機会をあたえつつ相手の情報を引き出すような「開かれた質問」からするのがよいと思います。

そして、相手の話の中でもう少し正確に知りたいことなどがあれば。「閉ざされた質問」をして情報を収集し絞り込んでゆき、あらたな疑問があれば、「開かれた質問」で相手の考えを話してもらうということを繰り返します。

5W1Hについて

「誰が?いつ?どこで?何を?どのように?なぜ?」といったいわゆる「5W1H」は情報を整理する際の基本となります。

これを質問のタイプで分けると次のようになります。

・WHO:誰が?=「閉ざされた質問」:その当事者は誰?
・WHEN:いつ?=「閉ざされた質問」:それはいつ起こったの?
・WHERE:どこで?=「閉ざされた質問」:どこでそれが起こっているの?
・WHAT:何?=「開かれた質問」:何が起こっているの?
・HOW:どのように?=「開かれた質問」:それでAさんはどのように振舞ったの?
・WHY:なぜ?=「開かれた質問」:なぜそんなことが起こったの?

「5W1H」を使う際には「開かれた質問」「閉ざされた質問」の性質を考えることで効果的なコミュニケーションを行うことができます。

覚えておくと便利な質問

質問の仕方はいろいろありますが、最も開かれた質問の例を紹介します。

「できたら~してくれませんか?」

(質問の例)
「できたらもう少し詳しく話してくれませんか?」
「できたら具体的な例を話してくれると助かるのですが?」

演習してみませんか?

「閉ざされた質問」と「開かれた質問」について、その目的、性質についてお話してきました。

ここで、ちょっとゲーム感覚で演習でもいかがですか?

以下の文例はすべて「閉ざされた質問」です。「開かれた質問」にするとどうなりますか?

閉ざされた質問

1.あなたが決めたその仕事のやり方は、使う人の希望に沿っていますか?

2.私が提案した方法について、あなたは不満ですか?

3.スポンサーから請求書の処理に問題があると指摘がありましたが、解決しましたか?

4.あなたが提案してくれたその方法でこれを処理すると期日に間に合いますか?

5.先日のスポンサーから指摘された問題の分析は終わりましたか?

6.その商品の企画だけど、開発コストは計算していますか?デザインは決まりましたか?品質は問題ないですか?販売会社への説明資料はできていますか?

開かれた質問にした例

1.あなたが決めたその仕事のやり方は、どのようにして使う人の希望に沿うようにしましたか?

2.私が提案した方法について、あなたはどうして不満なのですか?

3.先日解決したスポンサーからの請求処理の問題は何が原因だったのですか?

4.あなたが提案してくれたその方法でこれを処理するとどのような仕組みで期日に間に合うのですか?

5.スポンサーからの問題は何だったんですか?それはどのように分析したのですか?なぜそのように分析したのですか?

6.その商品の企画で、開発コストはどうしてそうなるのですか?デザインはどのように決定しますか?品質で心配なところをいくつか教えていただけますか?販売会社への資料はどのように作りますか?どうしてそのストーリーにしたのですか?

この演習はシンプルに「閉ざされた質問」を「開かれた質問」に置き換えるというよりは、実際に事例のようなことがあった時にそのテーマに対してそれを様々な角度で分析して実態をあぶりだすというつもりで質問をするための訓練です。

次のような言葉遊びでの訓練もいかがですか?

1.コミュニケーションスキルを学ぶのは誰ですか?
2.コミュニケーションスキルはいつまでに学びますか?
3.コミュニケーションスキルはどこで学びますか?
4.コミュニケーションスキルを学んで何をしたいですか?
5.コミュニケーションスキルはどのように学ぶつもりですか?
6.コミュニケーションスキルがどうして必要なのですか?

日頃から「閉ざされた質問」と「開かれた質問」を意識して使い分けてみるとコミュニケーションに広がりが生まれると思います。是非、試してみてください。

まとめ

・「聴く技術=傾聴技法」はコミュニケーションを円滑にする潤滑剤のようなもの

・質問の目的は、相手への理解を深め、情報を効果的に収集、話題を広げつつ、事実の明確化を図る。
相手が話をしているうちに、自分の発言を冷静に受け止めるようになる(相手の自己探求を促す)

・質問には「開かれた質問」と「閉ざされた質問」がある。

・「開かれた質問」と「閉ざされた質問」は「5W1H」を組み合わせるとうまく使い分けられる。

今回は、「知っておきたい傾聴技法Part1~とある管理職が伝えたい必勝コミュニケーション術~スキル編3」と題してお届けしました。

次回は、相手との会話を円滑にするための傾聴技法(話す技術)を紹介します。