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テレワークで使える上司と部下のコミュニケーション術 – 緊急特集!とある管理職が伝えたいテレワーク術(第3回)

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テレワークで使える上司と部下のコミュニケーション術 – 緊急特集!とある管理職が伝えたいテレワーク術(第3回)

こんにちは! とある管理職です。

「緊急特集!とある管理職が伝えたいテレワーク術」では、テレワークでのコミュニケーションにお悩みの皆さんの参考になればという思いで「テレワークで使えるコミュニケーション術」をテーマに全5回のシリーズでお届けしています。

ここまで、2020年現在でのテレワークの課題や、インフラや環境、コミュニケーション手段などについてお話してきました。

第3回の今回は、「テレワークで使える上司と部下のコミュニケーション術」と題して、コミュニケーションの基本を理解すれば、テレワークでもオフィス勤務でも平常心でコミュニケーションできるということを具体的な方法を交えて解説していきます。

テレワークでの上司との、部下との、同僚とのコミュニケーション

前回の記事『テレワークでのコミュニケーションとは? – 緊急特集!とある管理職が伝えたいテレワーク術(第2回)』では、テレワークはオフィスでの最適なコミュニケーション方法を考えて仕事をすることを考えれば、それほど特殊な働き方ではないということを紹介しました。

テレワークだからといって、ビデオを使わなくても構いません。仕事中画面に映っていれば良いのは、エクセルやサーバーの内容など業務で使うデータだからです。特殊なケースを除いてビデオ通話をする必要はないのです。

テレワークでは、電子メール、Skypeなどチャット・画面の共有機能、IT電話機能、サーバーやデータベースがあれば不自由なく業務を行うことができます。

テレワークでのコミュニケーションは、そもそもコミュニケーションがどのようなものであるかわかれば不安は解消できると僕は考えています。

ところで、テレワークでの上司との、部下との、あるいは同僚とのコミュニケーションはどのようなものでしょうか?

まず、基本となるコミュニケーションスキルについて知っておいていただきたいことを説明いたします。

コミュニケーションスキルの5つの要素

コミュニケーションの前提として、自分がいて相手がいるということが挙げられます。自分だけではコミュニケーションにはなりませんから必ず相手が存在します。

また、ビジネスにおいてのコミュニケーションは、「思考力」「判断力」を高めて、今どのような状況であるか、何をしたら良いか、というように事実や客観的データに基づき冷静に考え、判断するということが中心となってきます。

そのようなコミュニケーションを図る場合にはお互いに対等な状況を作り出すことも大切なことといえます。

ここからは、効果的にコミュニケーションをおこなうために知っておくと便利な5つの要素についてお話いたします。

1. 自己概念

「自分がどのような人間であるか?」
「自分は何者か?」

といった自分のイメージを正しく掴んでいることは、第三者とコミュニケーションを図る際にとても重要です。

なぜなら自己概念である「自分が何者か、どこに属し、何ができ、あるいはできないか、何に価値をおいているか、何を信じているか」といったものが、自らの日常の行動に大きな影響を与えるからです。

ここでいう日常の行動とは、モノの見方、聴き方、判断方法、理解の仕方などを指します。

相手にも同じように自己概念がありますから、自分の自己概念をもっていれば相手との違いを見出しながらコミュニケーションに工夫することができるようになります。

自分の自己概念を知るには、「私は」で始まる文章を書きだしてみると良いでしょう。

たとえば、

「私は勉強は好きじゃないけど人から話を聴くのは好きだ」
「私は読書が好きで本が私の命だ」
「私は好きなことには時間を忘れて夢中になってしまう」

など、出来るだけたくさん、自分を描き出してください。

自己概念があいまいで弱いと他人から見える自分に自信が持てません。そのため、相手がなんでも正しいと思い込んだり、相手に物事を伝える前からあきらめてしまったり引っ込み思案になって、用心深くなります。

その結果、コミュニケーションがうまくできなくなってしまうことがあります。

2. 傾聴

皆さんは、コミュニケーションというとまず何を考えるでしょう?

「あ~。彼と二人きりになってしまった。」
「どうしよう。何を話せばいいんだろう。」

「そうだ。明日から新しい上司がやってくる。」
「どう話せばいいんだろう?」

そう、多くの人は、コミュニケーションをとる機会が訪れるとまず、話すことを悩みます。コミュニケーションは、自分と相手がいて初めて成り立つものです。

でも、必ずしもあなたが話をしなくても良いのではないでしょうか? 相手のことをよく聴くこともコミュニケーションです。

実は、聴くことにはメリットがあります。相手の話を聴くことは、その人がどのような人間であるを知る貴重な機会となります。相手の自己概念が透けて見えるという感じでしょうか。

ですから、相手の話は「聞く」ではなく「聴く」ことが大事です。

「聞く」は相手の話を耳で聞くことですが、「聴く」ためには、相手の話の意味を探り、理解するために身体的にも、感情的にも、知的にも、エネルギーを使って「聴く」のです。

聴くことは、受け身の行為に見えるかもしれませんが、実際には相手が伝えようとしていること、相手の話の背後にあることなどを、話と話の間の沈黙にさえそこに語られているモノを感じ取るといった極めて積極的な能動的行為なのです。

3. 明確な表現

コミュニケーションでまず考えるべきは傾聴の姿勢であると言っても過言ではありません。

でも、一方的に聴くだけ聴いて、自分の意見が正確に相手に伝わらない場合、コミュニケーションとして成立しません。

そのようなときは、どのようにすればよいのでしょう?

それは、相手の話を聴く時の聴き方にあります。詳しくは機会を設けて傾聴技法についてお話ししたいと思いますが、相手の話を聴くためのスキルがあります。

簡単に言えば相手の話を聴くというのは、相手にただ話してもらえば良いというものではありません。相手の話に対する自分の受け応え方法が重要になります。

正しいスキルを身につけて相手の話を良く聴くことで相手にどう話せばよいのかその方法も見えてきます。

自分が相手に何かを伝える際のコツは、自分の言いたいことを「心の中」にはっきりとしたイメージとして描いていることを心がけることです。同時にそのイメージを明確な言葉で表現する工夫が必要です。

そして、コミュニケーションを良好に続けるためには相手から帰ってくる反応を捉えて自分の言っていることがどのように伝わっているかをチェックし、フィードバックすることが大事なポイントです。

4. 感情の取り扱い

コミュニケーションにおいて感情をどう取り扱うかというのはとても重要です。特に怒りの感情をそのままぶつけてしまってはせっかくのコミュニケーションが無に帰してしまいかねません。

では相手から怒りを誘発されるような発言を受けたらどのようにすれば良いでしょうか?

人は元来自分の気持ちを表現して、他人に聴いてもらったり、受け入れてもらったり、気持ちに応えてもらったりすることを求めているものです。

ですから、いまこの時の自分の気持ちを、相手が理解できるように相手に伝えることはとても大切なポイントです。

意味もなく怒鳴り散らしたり、行動に出たりするのではなく、建設的な表現で「今の感情」を相手に伝えるよう工夫しましょう。

そのために次のことを参考にしてください。

  1. 「今、ここ」で自分の感情に気づいていること
  2. 自分の感情をしっかりと認め、無視したり、否定しないこと
  3. 自分の感じていることを正しく理解し、自分の行動に責任をもつこと
  4. 自分の感情を探る(胸に手を当てて考えてみる)。そして言い争いに勝つことや反証だけを求めないこと。
  5. 自分の感情を隠さず言葉で述べること。その際に口に出して言っていることと、自分の心の中に起こっていることの間に一致があるかどうか冷静に見極めそれが一致することが良好なコミュニケーションの第一歩となります。
  6. 自分の感情と意思を一致させ、統合してゆく。それを続けることであなた自身の成長に繫がります。

5. 自己開示

コミュニケーションをはかるときに迷うことがあります。

それは、「この相手にどこまで自分をさらけ出すことが出来るか?」「どこまで話そう?」という迷いです。

コミュニケーションにおいてはお互いに信頼がなければ、うわべだけのモノとなり有益ではありません。でもなかなかそれができないモノです。

なぜなら、人は自由な善意ある雰囲気の中で初めて自己開示ができるモノだからです。

では、どうすれば良いのでしょうか?

お互いに信頼や善意を生み出すためには、誰かの自主的な自己開示の冒険が必要となります。勇気を持ってその一歩を踏み出すことで信頼が信頼を生み、自己開示が自己開示を生み出す歯車が回り始めすのです。

お互いの自己開示によりお互いの理解が深まり、意味のあるコミュニケーションが生まれてきます。

上司と部下でスムーズなコミュニケーションを

最後に、効果的なコミュニケーションに必要な5つの要素について整理してみましょう。ひらたくまとめると次のようになります。

  1. 自分はどのような人間であるかしっかり認識している
  2. 相手が何を話そうとしているのかよく聴くことができる
  3. 自分が考えていることや何をどうしたいのかはっきりと表現する
  4. 感情を効果的に取り扱うことで建設的な方法で表現する
  5. 自分に関すること、考え、気持ち、意見や特徴など偽らずに率直に相手に伝える

そして、この5つの要素を知っていれば、相手が上司であろうと、部下であろうと、後輩、同僚、さらに社外の人であろうとスムーズにコミュニケーションが図れるでしょう。テレワークでもオフィス勤務でも平常心でコミュニケーションすればよいのです。

まとめ

ここまで、テレワークでの上司との、部下との、あるいは同僚とのコミュニケーションを想定して、基本となるコミュニケーションスキルについて知っておいていただきたいことを説明してきました。

コミュニケーションスキルの5つの要素は次の通りです。

  • 自己概念
  • 傾聴
  • 明確な表現
  • 感情の取り扱い
  • 自己開示

コミュニケーションの基本を理解すれば、テレワークでもオフィス勤務でも平常心でコミュニケーションできます。

次回では、マネジメントする方の声として挙がっているテレワークでの懸念点について解説いたします。

シリーズ『緊急特集!とある管理職が伝えたいテレワーク術』の記事一覧
第1回 2020年のテレワークと課題
第2回 テレワークでのコミュニケーションとは?