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聴くから始めるコミュニケーションスキル – とある管理職が伝えたい必勝コミュニケーション術~スキル編1

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とある管理職が伝えたい必勝コミュニケーション術~スキル編1

こんにちは! とある管理職です。

僕の「とある管理職が体験した超実践ビジネススキル」シリーズでは、とあるグローバル企業での国内外マネジメント経験と知識をもとにビジネスに携わる方が実践できるマネジメントスキルについて語ってゆきたいと思います。

今回のシリーズ4回目では、フリーランサーにも役に立つ「とある管理職が伝えたい必勝コミュニケーション術~スキル編1」と題して「聴くから始めるコミュニケーションスキル」についてお届けいたします。

前回のおさらい

前回は、フリーランサーにも役に立つ『交流分析(Transactional Analysis,TA)』の考えに基づきパーソナリティを解き明かす方法についてお届けしました。

詳しくは、前回の記事「とある管理職 が伝えたい必勝コミュニケーション術~分析編」をご覧いただくとして、簡単におさらいすると、コミュニケーションには、パーソナリティが深く係わっており、それらパーソナリティは、思考や行動の様式を育んでいます。

それ故、最適なコミュニケーションを図るには、自分のパーソナリティへの理解のみならず相手のパーソナリティを紐解くことが大切です。

円滑なコミュニケーションスキルとは?

  
僕が社内研修「コミュニケーションスキル向上研修」で講師として登壇した初日、こんな質問をしてみました。

「みなさんは例えば“コミュニケーションを円滑に図ってください”と言われたらどうしますか?」

少し、沈黙。そこからざわざわ。。。聞こえてくる声。

「え~、困ったなぁ。何から始めればいいんだろう?」
「どうすればいいんだろう?」
「何を話せばいいんだろう?」
「どう話せばいいんだろう?」
「そもそもコミュニケーションって意識してとるモノなの?」

など、様々な反応がありました。

そうですよね。

「僕も社内講師を命じられるまでコミュニケーションとはなんぞや?」
「ましてや、積極的にコミュニケーションを図るにはどうすればいいの?」
「円滑なコミュニケーションってなに?」

という率直な疑問を持ちました。

一方通行≠コミュニケーション

難しく考えなければ、会社の同僚や友人、家族と生活するなかで当たり前のように話しているだけでコミュニケーションがとれていると言えます。

でも、これまで「あれ、伝えたはずなのに自分が伝えたかったことが伝わっていなかった!」とか、「ちゃんと説明してわかったって言っていたのにその通りになっていなかった!」ということは少なからずありませんでしたか?

気心知れた家族や友人でさえそんなことがあれば「ビジネスで相手とやり取りするうえでうまくコミュニケーションできているのだろうか?」と不安になりませんか?

自分はコミュニケーションをしたつもりでも、結果としてそれがうまく相手に伝わっていなかったのには理由があります。

コミュニケーションの前提として大切なこと、「自分がいて相手がいる」ということを見落としていたかもしれません。

自分一人だけで話をしただけでは、それはコミュニケーションではありません。自分だけが相手に伝えた気になっているだけでは、コミュニケーションが成り立っていないのです。

そうです、一方通行のコミュニケーションは無いのです。コミュニケーションは、自分と相手がお互いに参加しなければ成り立ちません。

一方通行をお互いに繰り返してもコミュニケーションではない

自分がいて、相手がいる。自分の考えを言葉で伝えた。そして相手も自身の考えを伝えた。

これならお互いが参加しているし、コミュニケーションが成立していますよね?

そうかもしれないし、そうでないかもしれないというところでしょう。

お互いに言いたいこと、考えたことを伝えるだけでは不十分です。それだけでは、お互いが、自分の考えに対する相手の理解の程度についてわかりません。

「一方通行」をコミュニケーション得点=0(ゼロ)としたとき、そのやりとりが何度繰り返されても掛け算でいう「0(ゼロ)」つまり、コミュニケーションとして成り立っていないということです。

コミュニケーションが「円滑」とはどのような状態か?

自分がいて相手がいる。そしてコミュニケーションが成り立つには何をすればよいのでしょうか?

簡単に言えば、

自分が相手に伝えたことに対して相手からフィードバックを受け取ること。
そしてそれを加味して再び自分の伝えたいことを相手に伝えること。
理想的には、相手が自発的にあなたにフィードバックしてくれること。
それがお互いに繰り返されること。
そのように自分と相手の間でやりとりが繰り返され循環すること。

そのような双方向のやり取りが生まれたならそれは円滑なコミュニケーションと呼べるでしょう。

では、相手が自発的に、能動的に何も返してくれない場合にはどうなるでしょう?
その場合には、コミュニケーションが成立しない可能性が大きいです。

ただし、相手からのフィードバックは、何も言葉だけとは限りません。

自分が考えを述べた時に、相手がどのような反応を示したか?
あるいは、話題を変えた時に何か変化があるか?

など、それらノンバーバル(非言語)をもフィードバックと捉えることもできます。

このようなケースは、特に仕事では稀なケースであると思いますが、もしそのような相手に出くわした場合のアプローチについては別途お話したいと思います。

お互いが相手にフィードバックを行い、やりとりが継続している状態であればそのコミュニケーションは円滑であると言えるでしょう。

ビジネスにおいてのコミュニケーションは、「思考力」「判断力」を高めて、今どのような状況であるか、何をしたら良いか、というように事実や客観的データに基づき冷静に考え、判断するということが中心となってきます。

そのようなコミュニケーションを図る場合にはお互いに対等な状況を作り出すことも大切なことといえます。

効果的にコミュニケーションをおこなうために知っておくと便利な5つの要素

ビジネスにおいてのコミュニケーションに知っておくと便利な考え方があります。

僕が先日投稿した「テレワークで使える上司と部下のコミュニケーション術 – 緊急特集!とある管理職が伝えたいテレワーク術(第3回)」において、「コミュニケーションスキルの5つの要素」として解説しているものです。
詳しくは、そちらの解説をご覧いただくとして、概要を整理してお伝えいたします。

効果的にコミュニケーションをおこなうために知っておくと便利な5つの要素は次の5つでした。

・自己概念・・・自分はどのような人間であるかしっかり認識している
・傾聴・・・相手が何を話そうとしているのかよく聴くことができる
・明確な表現・・・自分が考えていることや何をどうしたいのかはっきりと表現する
・感情の取り扱い・・・感情を効果的に取り扱うことで建設的な方法で表現する
・自己開示・・・自分に関すること、考え、気持ち、意見や特徴など偽らずに率直に相手に伝える

上記の5つの要素を活用して相手と率直なコミュニケーションが図れるように意識してみてください。

コミュニケーションに最適な「場(環境)」の形成がある程度できたらいよいよ円滑なコミュニケーションを図るためのスキルについての本題に入りたいと思います。

「聴く」から始めるコミュニケーション

コミュニケーションにおいて「聴く」ことの意義とはどこにあるでしょう?

前章にて、「お互いが相手にフィードバックを行い、やりとりが継続している状態であればそのコミュニケーションは円滑である」と述べました。

「一方通行」の応酬ではコミュニケーションになりませんから、ここで大切なのはいかに相手に発言させるかということになります。どのようなきっかけでも相手から発言があればそれは貴重な情報となります。

コミュニケーションする際に、自分の情報はほぼ100%持っています。すなわち、自分が何を考え、どのように考え、どんな思いで、どんな目的で、どのようなことを実現したいのかなどなど、それらすべてを携えてコミュニケーションを図ると思います。

でも、相手が何をどのように考え、自分の考えに対してどのように感じ、考え、反応するか?といった情報はほぼ皆無、皆無でないにしても相手の内側は容易に知ることはできません。

自分が相手に話をした時に、相手がどのような表情をしたか、どうようなからだの反応をしたかなど、非言語(ノン・バーバル)的な情報も大事な要素であると言えますが、もし相手がそれを態度に表さないようにできればこちらが得られる情報は少ないものになります。

しかし、私たちには、「言語」があり、それをうまく使うことで相手の考えを知ることができます。それは、直接的な「言葉」で語られなかったとしてもコミュニケーションの流れによって間接的に知る、あるいは推測することができるのです。

一般的に「コミュニケーション」と聞いて「自分が話すこと」と考える人が多いと思います。話すことこそ能動的な行為であり、「コミュニケーション=上手に話すこと」と考えるからです。

一方、「聞く」ことは受動的でコミュニケーションにはあまり関係ないと考えられることがあります。

ここで、「聞く」というのは、耳で聞くことでですが、「聴く」となると意識的に耳を傾けて聞こえてくるものの意味を探り、理解し、解釈するために身体的に、感情的に、知的にエネルギーを使って集中することを内包しています。

だから、音楽を「聴く」と言う場合には、ただ音が聞こえているのではなく音楽の音を感じ、音の構成、メロディー、音場を感じ、歌であれば歌詞を理解して「聴いて」いるのです。喫茶店のBGMなら単に「音が聞こえている」状態で、雰囲気がいいなとか、ちょっと合わないな、といったあいまいな感想を持つ程度でしょう。

コミュニケーションにおいて、「聴く」とは聞こえてくる音、すなわち言葉を理解し、ニュアンスも併せてその意味を解釈し、言葉の文脈を捉えて、相手からの情報として脳に記憶し、それらの情報を論理的に処理して解析するための強力な「武器」に匹敵するものなのです。

前述したように「聴く」ためには、意識的に耳を傾けて聞こえてくるものの意味を探り、理解し、解釈するために身体的に、感情的に、知的にエネルギーを使うという、能動的な行為、それが「聴く」ことなのです。決して受動的なものではありません。

「聴く」ことはコミュニケーションにおける「戦略兵器」に匹敵するものであるといえるでしょう。

以上、「「聴く」から始めるコミュニケーション」についてお届けしました。次回は、いよいよ「聴く」ための技法について解説したいと思います。

まとめ

1.「コミュニケーション」は一方通行を繰り返しても成立しない

2.円滑なコミュニケーションとは「お互いが相手にフィードバックを行い、やりとりが継続している状態」

3.効果的にコミュニケーションをおこなうために知っておくと便利な5つの要素
・自己概念・・・自分はどのような人間であるかしっかり認識している
・傾聴・・・相手が何を話そうとしているのかよく聴くことができる
・明確な表現・・・自分が考えていることや何をどうしたいのかはっきりと表現する
・感情の取り扱い・・・感情を効果的に取り扱うことで建設的な方法で表現する
・自己開示・・・自分に関すること、考え、気持ち、意見や特徴など偽らずに率直に相手に伝える

4.「聞く」と「聴く」の違い
・「聞く」は、耳で聞くこと。受動的。
・「聴く」は、意識的に耳を傾けて聞こえてくるものの意味を探り、理解し、解釈するために身体的に、感情的に、知的にエネルギーを使う。能動的

5.「聴く」はコミュニケーションにおいて「戦略兵器」のようなもの
コミュニケーションにおいて、「聴く」とは聞こえてくる音、すなわち言葉を理解し、ニュアンスも併せてその意味を解釈し、言葉の文脈を捉えて、相手からの情報として脳に記憶し、それらの情報を論理的に処理して解析するための強力な「武器」に匹敵するもの。

以上、今回は、「とある管理職が伝えたい必勝コミュニケーション術~スキル編1」と題して「聴くから始めるコミュニケーションスキル」についてお届けしました。

次回は、「聴く」ためのスキルについてお届けいたします。