暮らし

家庭菜園を本格的に始めて1年半が経過して今思うこと

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る
ブロッコリーの初収穫

(写真は最近の畑の様子です。ブロッコリーの初収穫)

一昨年の秋から、土地を借りて、本格的に家庭菜園を始めました。最初の1年間はとにかく楽しくて、週末は毎週のように、畑に赴き、世の中にこんなに楽しいことがあったのかと思うくらい没頭してしまったような気がします。

今日の作業は1時間半で終わりにしようと思っていのたに、気づいたら5時間、6時間も畑にいたことが何度もありました。種まきや収穫などが一般的には楽しいと思われますが、草取りや野菜の生育状況の観察、自分の借りている区画の環境整備なども苦になったという記憶があまりありません。

この楽しさって一体どこから来るのだろうかと考えたとき、農園に来てくれるアドバイザーの存在とアドバイザーとの会話の時間が私にとってはすごく大きいものでした。

野菜の育て方はもちろんのことですが、野菜や植物一般の知識や情報なども併せて提供してもらい、畑に通う楽しさを加速させました。本当に良い人から教わることができて、恵まれた環境にいることに感謝しているところです。

いわゆる貸し農園という形態の土地のため、隣接区画を始めとして、他の人が育てている野菜も見ることができて参考にできるので、生きた教科書が近くにあるともいえます。

作業中は契約者の方々が農園を出たり入ったりで、時には一人になってしまうこともありますが、街中にも位置しているので寂しさを感じることもありません。

しかし、約1年が経過したコロナ禍中の昨年の夏、今までに無い腰痛の痛みを発症しました。

この出来事はきっかけに自身の行動を見直すこととしました。家庭菜園に割く時間を少しセーブすることにしたのです。原因は複合的な要因と考えていて、農作業が必ずしも直接の原因とは思いませんが、要因の一つにはあると考えたからです。

併せて、これまでの取り組みと今後のことについて考えるようになりました。

はじめに

東京都は2021年3月3日、316人(前日232人)の新型コロナウィルスの感染者が確認されたと発表しました。また、菅首相は首都圏1都3県に発令中の緊急事態宣言について「2週間程度の延長が必要ではないか」と表明しました。

新規感染者数は減少しているものの減少幅は鈍化傾向にあり、引き続き感染対策を徹底して生活をしていく必要がありそうです。

また、ワクチンについても4月12日から高齢者の接種を開始する予定となっており、収束への歩みを一歩ずつ目指しています。オリンピックの開催の有無は最終的にどうなるのか気になるところです。

これまでの歩みを振り返る

家庭菜園を本格的に始めてから1年半、これからは暖かくなる季節に向かい、本格始動するにあたり、これまでを少し振り返って見ることにしました。

まずは、今まで一体、何を植えてきたか?思い出せるだけ、列記して見ることにしました。特に記録を取っていたわけでは無いのですが、自分の記憶とスマホで撮影した野菜の写真から辿ってみたいと思います。

今現在、畑で栽培中のものは、

ダイコン、ブロッコリー、コマツナ、ホウレンソウ、アスパラガス、イチゴ、ニンジン、ゴボウ、ネギ、ナガイモ、パクチー、ハクサイ、キャベツ、ニンニク、タマネギ、ワケギ

ブロッコリーの初収穫

ブロッコリーの初収穫

前記以外や違う季節の頃だと、

トマト、バジル、カボチャ、スイカ、ゴーヤ、ナス、ピーマン、スナップエンドウ、シュンギク、アズキ、カブ、インゲン、パプリカ、サンチュ、シソ、レタス、ショウガ、モロヘイヤ、ジャガイモ、サツマイモ

などが思い出せます。思い出せたのが、これだけなので、忘れているものや、名称が思い出せないものも多数あると思います。記録を特に取っているわけではありません。

その理由としては、育てている野菜の中身は季節毎、月毎に変わっていくからです。その度毎に、記録をアップデートしていくのって意外と大変だったりするからです。最初は記録していたのですが。

また、同じ野菜でもいろいろな品種を育ててきました。

ダイコン(青首、聖護院)、トマト(大玉、中玉、ミニ)、ニンジン(ベータリッチ、時なし五寸、金港四寸、ベビーキャロット、向陽2号)、シソ(赤・青)、サツマイモ(紅あずま、紅はるか、安納芋)、ジャガイモ(さんじゅう丸、デジマ)、インゲン(つるあり、つるなし)

などなど。特にニンジンなどは、新しい種を蒔く度に、違う品種のものに挑戦しています。

いろんな種類の種を蒔いていると、だんだん管理しきれなくなって、仮に農園に赴く日が2週間空いてしまい、芽が出ていない畝があったりすると、そういえばここには何を植えたんだったけなぁ?と思い出せないことも多々あります。(笑)

これまでは、食べたいもの、植えたいものを育てて、収穫し、空きスペースができたらまた植えたいものを育てて、収穫することを繰り返して楽しんできました。

但し、アスパラガスはまだ収穫したことがありません。植えてから収穫するまで2年かかるからです。今年の春には少し食べられるかもしれません。

ナガイモについても昨夏に植えましたが、なるべく長くしたいので、昨秋はつるの部分の「むかご」のみを食べて本体は収穫しませんでした。

ハクサイ、キャベツ、ダイコン(1月に収穫)

上からハクサイ、キャベツ、ダイコン(1月に収穫)

見えてきた課題

種まきと収穫を繰り返す中で、課題が見えてきました。育てたものは収穫して、もちろん食べることにはなるのですが、その収穫物を必ずしもうまく活用しきれていない、消化しきれていないことに気づきました。

未だに昨年収穫したタマネギ、ニンニク、サツマイモがまだ少し残っており、タマネギなどはそろそろ芽が出始めています。タマネギやニンニクは保存期間が長いとはいえ、食べ物にはやはり旬があるので、栄養があって、一番美味しいと言われる期間に極力食べ切りたいものです。

なぜ、この食べ切りがなぜ出来ていないのか?と私なりに考えたところ、(1)料理(2)貯蔵(3)循環 の3つに焦点を当てることが大切だと思いました。

(1)料理

少し堅い言い方になってしまいますが、(1)料理とは「料理の技術や知識の向上」が必要だということです。食べ物を美味しく料理できるスキルがあれば、おそらく収穫した野菜も早く消化できるようになるのではないでしょうか?

美味しいものは毎日でも食べたい、自然にお腹に取り入れたくなるはず。調理技術の向上は間違いなく、食を進めると思います。野菜を無農薬で育てて、収穫して、すぐに食べられる最高の環境にいるのに、美味しい料理を作る技術が無いというのは、非常にもったいないと思っています。

今冬も昨年と同じくらい量のタマネギとニンニクを育てていますが、今年は色んなレパートリーを覚えてみたいものです。それには、料理を勉強することも大事ですが、やっぱり試行錯誤しながら、料理の経験回数を増やしていくのが実は近道なのかなあと感じています。

「食べる」という家庭菜園の出口の部分を楽しくするため、育てた野菜を無駄なく有効活用するため、(1)料理が上手になるというのはすごく重要なことだと考えています。

(2)貯蔵

次に、(2)貯蔵とは「食物の貯蔵技術の知識の向上」が必要だということです。いくら料理が上手でも、食材が大量にあれば、余ってしまうことはあると思います。

野菜の種類によっても異なりますが、乾燥させたり、漬物、酢漬けにしたり、冷凍したり、あるいは細かく砕いてふりかけにするなどして、長期保存ができるようになれば、捨てずに有効活用ができるはずです。

昨夏はゴーヤやキュウリがたくさん採れて、収穫しきれず、畑でゴーヤがキュウリが腐ってしまうこともありました。

今冬は、ほんの一部だけですが、収穫したサツマイモを蒸してから、干し芋を作ったり、ダイコンを切って切り干しダイコンにしたり、軒下に干してから、糠漬けに挑戦したりもしています。

今年の夏のキュウリは糠漬けにしたりすれば、長く食べられるかなあと考えています。それには、それぞれの野菜の特徴に合わせた長期保存の方法を学んでいけば、もっともっと楽しくなるかもしれません。

(3)循環

そして、(3)循環です。「育てる」「収穫」「食べる」の程よい循環サイクルの確立です。

今現在、常時稼働の区画として25m2、ジャガイモ、タマネギ、ニンニク、サツマイモなどは、別途、季節物の野菜専用の区画として更に追加で、5m2〜25m2の面積を活用して育てています。

収穫率や土地の稼働率を高めるために、育てて、収穫して、食べるの程よい循環を繰り返して、なるべく育てたものを廃棄すること無く、食べて体の栄養にしたいと考えています。

そのためには前述の(1)や(2)のこともさることながら、野菜のスタートとゴールの時期を把握しながら、常に数ヶ月先のことを頭に入れておきながら、育てていく必要があると思います。

でも実はこれが一番難しいのです。多くの野菜を育てているとそれぞれの野菜のサイクルを完全に把握することは困難だったり、予想通りの育ち方をしないこともあります。農薬を使わないため、土中のネキリムシにやられて、芽が育たないこともあります。

うまく育っている野菜でも、次の季節の作物を植える区画を確保するために、泣く泣く、今育成中の野菜を早めに引き払うこともあります。

夏の終わりになると収穫物も元気が無くなってきます。ゴーヤだったら、つるが上に伸びる勢いは落ちて来ます。収穫の適切な時期や老化のサインもだんだんわかってきました。タマネギやニンニクだったら、葉っぱが枯れ始めたら収穫のサイン。

ブロッコリーなどは花が咲いたら、もう老化してしまいますので、収穫終了のサインです(逆に老化させないために、花が咲く前に蕾を摘み取って老化を遅らせることもあります)。

アドバイザーから意識するようにと言われている「暦」

アドバイザーからは「暦」を意識するようにと言われています。

まだ、何も知らない頃は、なんとなくであまり気にしていなかったですが、作物には、育つ期間が決まっていて(おそらくですが、長い歴史の中で遺伝的に決まっている)、種を巻く時期が早すぎても、遅すぎてもうまく育っていかない。適切な植え付けのタイミングというのがあるのです。

桜の開花日を予測するために、2月1日以降の最高気温を足し算していき、 累積温度が600度を超えた日に桜が開花するというのがありますが、野菜の例で言うと、日照時間の累積時間が芽がいつ出るかに影響を与え、また芽が出てからいつまでに枯れてしまうの決まってくると思います。

なので昔から言われている、作付けのタイミングというのは経験則でもあり、計算値でもあるのかなと考えています。

新たな取り組み

今思いつく作物として、今年は、まだ育てたことのないサトイモとメロンに挑戦してみたいです。昨夏に収穫したスイカを、家で包丁で切って食べたときはとても嬉しかったのを覚えています。

同じ感動を、今度はメロンで味わってみたい。サトイモをを自分で育てて、食べてみたい。今年の目標というか計画の一つにしたいと考えています。

昨夏、スイカ(黄)の初収穫を食べる

まとめ

課題については、少し抽象的な話しになってしまったかもしれません。

大きな命題として、野菜をスーパーで買うのではなく、自分で育てたものをなるべく食べていきたい。そうした中で、いかに美味しく食べるか、いかに無駄を無くして食べていくかについて考えていきたいと思います。

無駄の無いというのは、土地のことだったり、野菜のことだったり、時間のことだったりします。

将来的には、野菜だけでなく、魚とかも釣りをして自分で調達できるようになったらよいなぁなんて考えたりもしています。自給自足ができれば都会に暮らす必要がなくなるかもしれませんね。(笑)