暮らし

Go To トラベルを活用して沖縄を旅行してきた(前編)

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コロナ禍における景気対策としてGo To キャンペーンが7月末から始まりました。適用時期や範囲などでは、当初から混乱していましたね。

一方、私は一定の勤続年数が経過し、職場から旅行券のプレゼントと休暇を頂けることになりました。

「Go Toトラベルの35%の割引」と「旅行券」と「休暇」は私の背中を沖縄へと後押しました。過去に行ったことがなくて、行きたかった沖縄行きをひそかに決意したのです。

はじめに

新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込んだ観光需要を支援するため、国が旅行代金の最大35%を補助する「Go To トラベル」キャンペーンが実施されているところです。

さらに、令和2年10月1日以降に開始する旅行については、旅行代金の割引に加え、旅行代金の15%相当の「地域共通クーポン」が付与されることになりました。

一方、東京都で11月3日(火・祝)時点では新たに209人が新型コロナウイルスに感染していることが確認され、感染の再拡大と第3波の到来やインフルエンザとの同時流行が懸念されています。

私が沖縄旅行に出かける前は、沖縄県は新型コロナ感染確率が全国一位。沖縄独自の緊急事態宣言中でした。

このため、自身の健康状態に留意しつつ、沖縄の緊急事態が明けてから旅行に行くこととしました。また、万が一のことを考え、沖縄の離島は避け、本島のみの4泊5日の旅行にしました。

沖縄旅行の旅程

コロナのリスクヘッジのためにも、前半の2泊(月・火の夜)は、那覇から離れた50km以上離れた恩納村のリゾート地で、後半の2泊(水・木の夜)は那覇の繁華街から離れた首里城近くで宿泊するプランにしました。

後半を那覇空港の近くの地域に滞在、観光する旅程は、余裕を持って帰路の飛行機(金曜日の夕方)に乗車できるので安心感にも繋がります。

恩納村は南北に伸びる沖縄本島の真ん中あたり、県庁所在地の那覇市は南部にあります。

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沖縄本島map(出典:imahachi.com
※地図中、美ら海水族館近くに「伊計島」の記載がありますが正しくは「伊江島」です。

1日目

出発は月曜日の朝でした。予想外のことだったのですが、行きの飛行機は満席でした。

朝早く出発したとはいえ通勤の人が乗車している車内の中、私服でスーツケースで乗車していることに若干の罪悪感を感じながら旅の始まりでした。

初めて訪れる日本最南端の県。初めて訪れる最南端の都市、那覇。心がワクワクしないわけがありません。

でも、那覇市の繁華街ではコロナの感染者数が多かったため、注意を払う必要はありました。

沖縄県では鉄道が走っていません。あるのは那覇市内に2003年に開業したモノレール「ゆいレール」のみです。ですので観光は必然的にレンタカーになります。

空港には何社ものレンタカー会社のバスが乗り入れており、観光客は各レンタカー会社のバスに乗って、空港近くの営業所まで行くことになります。

私も那覇空港からレンタカー会社のバスに乗って営業所まで向かいます。そこで手続きを終え、早速出発です。

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レンタカー会社の待ち行列

まずは高速道路の入り口に向かいました。

ICの入り口に行くまでの途中、「平和祈念公園」や「ひめゆりの塔」の案内看板が見えて、思わず寄り道して行きたくなりましたが、そこは後半に行こうと心に決め、那覇ICから沖縄自動車道に乗りました。

朝5時に起きて、飛行機に乗って、11時頃に那覇に到着し、高速道路を運転をすれば、お腹が空かないわけがありません。

時刻は13時近くになっていました。「中城パーキングエリア」で昼食を取ることにしました。

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中城パーキングエリアでの昼食

そして、高速の終点、許田ICへ。そこから「道の駅許田」へ。

15時近くになると、やっぱりお腹が空いたし、暑いし(笑)、かき氷を食べました。

ここまで来ると、東シナ海や海岸線も見え、沖縄に来たんだなあと実感し始めます。

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道の駅許田の黒蜜かき氷

宿泊先の恩納村のリゾートホテルは許田ICから近かったので、すぐにでも向かう選択肢もありましたが、ホテルに到着して一息つくと、1時間のロスは発生するでしょう。

ですので、「道の駅許田」からは、予てから行きたかった、有名な「古宇利大橋」に向かいました。

いよいよここからが、本当の意味での沖縄観光が始まります。

橋はもともと好きなのですが、青い海の上を走り抜けるこの橋にどうしても行きたいと思っていました。

2005年2月8日に開通し、今帰仁村の古宇利島と名護市の屋我地島を結ぶ全長1960mの橋です。

「古宇利大橋」は無料で渡れる橋として、沖縄本島では最長ですが、諸島部を含めた沖縄県内最長の橋は、2015年1月31日に開通した宮古島と伊良部島を結ぶ「伊良部大橋」です。

この橋は3540mで、無料で渡れる橋としては日本最長です。いずれは行ってみたいですね。

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古宇利大橋 入口

 

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古宇利大橋の袂(たもと)から撮影

橋を堪能したら、近くの古宇利オーシャンタワーへ。どうやら古宇利島は恋の島として有名なようです(笑)

古宇利大橋は2日目に行っても良いかなあと思ってたので、初日に行けて良かったです。

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古宇利オーシャンタワー頂上から古宇利大橋を眺める

2日目

2日目の目玉は沖縄最北端の地点、「辺戸岬」です。那覇市内から約120km離れています。

宿泊地から本島西側の国道58号をひたすら北上します。運転席の左側の窓は途中から常に海のパノラマが広がります。

私の思い込みでしょうか。沖縄では、時間の流れがゆったりと流れているような気がしました。

当たり前のことかもしれませんが、少なくとも普段の日常生活とは違う時間の流れです。旅行で来ているので当たり前なのでしょうけど。

お昼ちょっと前に無事辺戸岬についに到着できました。

隆起したサンゴ礁の断崖絶壁から、太平洋と東シナ海の紺碧の海原が見えます。雄大な海の先に与論島も見えました。

「やんばる国立公園」内にあり、沖縄が日本に返還され、沖縄県になった証として1972年に建立された石碑もあります。

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辺戸岬

 

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辺戸岬の断崖絶壁

 

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辺戸岬の石碑

当初の旅行計画に予定していなかったのですが、辺戸岬の近くで、大石林山の看板を見かけ、寄ることにしました。

ここはパワースポットとして有名なところで、切り立った岩山や奇岩、亜熱帯の自然林を体感することができます。

沖縄の国造り伝説の最初の聖地で、琉球神話の杜に広がる自然と対話する場所とのことです。

ゆっくりトレッキングする余裕はなかったので、園内はコロナ禍で空いていたこともあり自慢の健脚を活かして、早歩きでトレッキングを行いました。

どのコースだったかは覚えていません(笑)
でも、最長コースだったのかもしれません。

散策コースは3つくらいあったかと思いますが、早歩きに進めばあっという間で走破できたという印象です。

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大石林山の悟空岩

 

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大石林山から辺戸岬を眺める

さて、ここから、どうやって宿に戻るか。

行きと同じルート(国道58号・西側ルート)で戻るか、それとも、行きとは違うルート(県道70号・東側ルート)で戻るかの2択です。

大石林山の職員の方に聞いたところ、東側ルートは起伏が激しく、道沿いには何も無いから、早く帰るなら西側ルートをお勧めするとのことでした。

特に危険ということも無さそうなので、東側ルートを選択することにしました。

結果として、こちらのルートを選んだことは正解でした。

やんばる地域を車で運転していると、しょっちゅう見かける道路標識があります。

漢字で「山原」と書いて「やんばる」。「やんばる」は「山々が連なり、森が広がる地域」という意味を持ち、沖縄島北部一帯を指す言葉です。

鳥の絵が描かれていて「とび出し注意」と記載があります。

実際に運転中に目の前で道路を横断する鳥を数回目撃しました。

後で知ったことですが、「ヤンバルクイナ」という鳥で、世界中で沖縄県北部のやんばる地域だけに生息している、日本で唯一の飛べない鳥です。

鹿の飛び出し注意の標識は記憶に残っていますが、地域によって、出現する動物が異なるのでいろんな動物の飛び出し注意の道路標識が日本国内にはあるようです。

道の両側に森が広がる中での運転、フィリピン海を見ながらの運転、風力発電施設や米軍施設も途中見かけました。

途中、ダムも見学したり、コーヒー農園の見学も初めてしました。

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風力発電施設

 

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新川(あらかわ)ダム

コーヒー農園って、日本国内では、沖縄や小笠原諸島などの地域でしか栽培していないそうです。

沖縄の那覇は北緯26度、宮古島や石木鹿島は北緯24度、小笠原諸島は北緯26~27度と、コーヒーベルトの境界(北緯25度)ギリギリに位置しており、その地理環境を活かしてコーヒー豆の生産を行なっているのです。

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コーヒーの木

 

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コーヒー農園で飲むコーヒー

帰り道に、辺野古基地(キャンプ・シュワブ)も通過することができました。

テレビのニュースでよく聞く辺野古基地もどこにあるか意識することもなかったし、明確な位置を覚える必要がなかったからなのか、どこに位置するのか初めて知ることができました。

3日目

2日間宿泊した恩納村のリゾートホテルは今日のチェックアウトでお別れすることになります。

コロナ禍で空いていたため、大浴場も自分一人しかいない中で、海を眺めたりすることが出来るなどして、空間的に贅沢な使い方もできました。

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宿泊したホテル

 

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部屋から海を眺める

この日は早起きして、日の出前にランニングをしました。ブセナ海中公園が近かったので、朝日を見ながら、見学してきました。

本当はここも観光したかったのですが、3日目のスケジュールと時間を考えると、難しそうです。

何しろ、午後には次の宿泊施設である、那覇の首里城近くのホテルに向けて、恩納村を離れなければなりません。

この日の午前中に超有名な観光施設である美ら海水族館に行かなければなりません。

「美ら海」と書いて「ちゅらうみ」と読みます。「ちゅらうみ」とは沖縄の方言で「清〔きよ〕ら(しい)海」という意味です。もちろん初めて知りました。(笑)

広大な敷地に大きな水族館。

でっかい水槽を真上から見ることもできました。今まで訪れた水族館の中で間違いなく一番でかいです。

2005年(平成17年)にアメリカのジョージア水族館が開館されるまでは世界最大の水族館だったようです。どうりででかいわけですね。

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美ら海水族館 入口

 

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美ら海水族館(ダイバーより魚の方が大きい)

 

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美ら海水族館 熱帯魚

緊急事態宣言明けだったので、さすがにショーはやっていませんでした。

超有名な観光施設にもかかわらず、人混みはなかったので、ゆったりとした気分で見られました。

美ら海水族館に隣接する海洋博公園から見える、伊江島もなんだか印象が残っています。

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海洋博公園から見える伊江島(奥に見えるのが伊江島です)

その後、今帰仁村城跡へ。

「今帰仁」と書いて、「なきじん」、「城」と書いて、「ぐすく」と読みます。

ここは、なっなんと! 世界遺産に指定されているのです。

かつての琉球には、3つの勢力(北山・中山・南山)が台頭した戦国時代がありました。

そのうちの一つの勢力の「北山」の国王の城跡が今帰仁城です。

城全体の規模としては首里城に次ぐ大きさです。

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今帰仁城跡 入口

 

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今帰仁城跡 城内

そろそろ、那覇に向かわねばならぬ時間になりました。

夕方の明るいうちに、首里城を見学し、そのまま宿泊予定のホテルに向かうためには、13時くらいには、この辺りを発ちたいからです。

この地域の最後の観光として、「ワルミ大橋」を選びました。

今帰仁村天底と名護市の屋我地島を結ぶ橋で全長315m。2010年12月18日に開通し、日本国内でコンクリートアーチ橋として5番目に長い橋になります。

ということは、完成してから10年を経過していません。

ですので、沖縄県民の人でも知らない人がいるかも知れません。ちなみに「ワルミ」とは沖縄の言葉で割れ目という意味のようです。

橋の手前の駐車場に車を停めて、実際に橋を歩いてみました。

橋の高さがもの凄く高くて、水面からの距離が非常に長いので、少し怖い気分になりました。万が一ですが、橋の高欄を超えると、まさしくバンジージャンプのようになります。

自分の記憶の中では、このような高い橋を歩いたことがありません。橋の上から海を眺めると、恐さと景観といろんな意味で絶景です。

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ワルミ大橋(この写真だと残念ながらその高さが伝わりません。写真奥に小さく見える橋が初日に渡った古宇利大橋です。)

前編のまとめ

日常生活を離れ、都会の喧騒を離れ、遠く離れた南の島にやってきました。

見えない新型コロナに注意を払いながらの旅行ですが、そのおかげで混雑とは無縁の旅路でした。

いわゆるリゾートホテルに宿泊して、ゆったりと時を過ごし、海と自然を体感しながら観光も満喫することができました。

那覇空港から本島の北端まで到達した前編ですが、後編では南端に到達します。

今回全て書ききれないので、那覇に向かう3日目の午後から5日目までは後編で記述したいと思います。